トレハロース 甘いだけじゃない。死んだふり植物にも使われる保存性

化学

トレハロースって?

トレハロースは熱や酸に強くショ糖の約45%の甘さを持つことから食品分野で重宝されている。

身近なところでは菓子、ジュース、乳製品、インスタント食品などのさまざまな食品に使用されています。

それだけでなく風味や安定性に加えでんぷんの劣化を防ぎ、パンや米などの食品を新鮮に保つことができます。

この甘さと安定性という二つがトレハロースの重要な特徴である。トレハロースを何かの成分名で見た時はこの二点の役割で使っていると考えるとよいでしょう。

化学的には

トレハロースはマイコースやトレマロースとも呼ばれ、2つのグルコースがα,α-1,1グリコシド結合で結合した2糖類です。

他の糖と異なりその結合角度により他の糖が分解したり反応したりするような条件下でも安定性を保つことができます。

この安定性がトレハロースが様々な用途に利用されている理由です。

トレハロースは自然のもの?

トレハロースは自然界に多く存在し、過酷な環境に耐える生物にとって重要な役割を担っています。

例えば菌類、酵母、昆虫、無脊椎動物、特定の植物など、極度の脱水状態に耐えられる生物に多く含まれています。なぜならこの糖は乾燥状態や凍結状態でも細胞構造の完全性を保つ保護剤として機能するからです。

そうした一例を挙げると、科学的にはSelaginella lepidophoraと呼ばれる「復活植物」がある。

彼らはトレハロースを使って砂漠の環境でも生き延びることができる。

完全に乾燥して枯れたように見える状態で、なんと数か月から数年たっていても雨が降れば数時間で復活するのだ。こちらをご覧あれ。まるでフリーズドライの食品である。

Resurrection Plant、復活植物の復活シーン

トレハロースの意外な特徴と利用先

また、トレハロースはアイスクリームなどの特定の食品の冷凍工程にも関与しています。

この糖のユニークな構造は、大きな氷の結晶の形成を抑制し、冷凍焼けしにくい、より滑らかでクリーミーな食感に貢献します。

また、冷凍された魚介類は、タンパク質の変性を抑えることで食感が良くなり、解凍しても柔らかくジューシーな状態を保つことができます。

さらに宇宙開発とも深い関わりがあります。その優れた安定性から宇宙飛行士のための食品保存に使われています。また他には、ワクチンなど医薬品の安定化にも使用されています。生化学的構造を保持することができるため過酷な保管や輸送の条件にも同様に耐えることができるのです。

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